【オランダ視察編】多重知性論教育(VierKeerWijzer®)の小学校(2017年9月8日PM)

視察日:2017年9月8日(金)PM
視察先:Basisschool De Schakel(キリスト教立/多重知性論VierKeerWijzer採用の学校)

午前中、子供たちは読み、算数、言語、作文などの基本的な科目に取り組みます。
午後は、子供たちに世界オリエンテーションの科目が与えられます。
歴史、地理、自然などは、「VierKeerWijzer 」を使用して子どもたちは自分自身の学習スタイルで学び、取り組んでいきます。

多重知性論教育(VierKeerWijzer®)とは

VierKeerWijzer®(フィールキールバイザー: 4 倍賢くなるという意味)はアメリカの心理学者ガードナ博士の多重知性論
(MI)を教育の形にしたもので、オランダの元小学校校長 Marco Bastmeijer 氏が開発した。
人は一人ひとり個性がある。それぞれ得意な分野があり、思考も異なる。人は、できれば自分が好む分野や思考から行動したい。VierKeerWijzer は、人がそれぞれが持つ好奇心や動機から、いろんな学びができることを学校教育に実現させたもの。従来の学びのあり方を覆す、斬新的な学び。
子どもたちは、VierKeerWijzer の時間、自分の好きな知性を自分で選び、それを通して、地理や歴史、生物などテーマご
とに教科を学ぶ。

地理や歴史、生物など、各教科がテーマになっていて各テーマに数週間取り組む。子どもは自分で好きな課題カード(知性で分かれている)が選べ、各自その課題に取り組む。子どもは、自分でそのテーマに関する知識を自分で探し収集して、地理や歴史、生物を習得していく。教師はコーチ的存在である。クラスにはテーマに関する「大きな問い」がいつくかあり、それに向けて、クラス全員で、各々の課題カードに取り組んで学びを広め、発表しながら、それぞれが学んだ内容をクラス全員で共有していく。
教師は、子どもが取り組む様子を見守り、フィードバックし、子どもが学びをさらに深めるような、好奇心を高めるような質
問をする。子どもと会話する中で、子どものテーマに関する視点や知識を確認し、把握する。
自分の好きな課題を選べるので、学びの主体は子どもにあり、子どもたちは、とても生き生きと自分の課題に一生懸命に
取り組んでいる。(VierKeerWijzer®説明資料より)

多重知性論教育・VierKeerWijzerの特徴

多重知性論教育(VierKeerWijzer®)は、4つのステップがあります。

①まず質問があります。低学年な3~4つ。中・高学年は、5つです。
②そこから、自分には何があうかなと考え、自分にあう課題を選びます。
③質問をもとに、実践・経験します。
④学びの結果が、自分の学びの結果となります。

クラスで学びの結果を共有することでクラスの学びの結果にもつながります。

各クラスに大きな問いが5つあり、子どもが課題を選びます。

※学ぶ→手を動かす/体験/発見する/遊び
※子供の動機からはじまる学び

・内側からのモチベーション
・動きがある
・主体性(自分の意思で選んでできる。そして最後までやり遂げる)

これらが得られる教育になっています。

テーマは2年で1つ設定し、
2年を通してのプログラムになっています。

※グループ1・2/グループ3・4/グループ5・6/グループ7・8

中・高学年の見学

午後から「多重知性論教育・VierKeerWijzer」の授業のみ、見学させていただきました!
中・高学年のみで、低学年はいませんでした^^

自分で選んだ課題のカードに取り組み中です。

 

先生が、課題に取り組んだ中で何を学んだのか、対話しながら確認していました。

自分で選ぶ、課題カード^^

 

テーマの壁がありました。それぞれ学んだり発見したことを、貼っていますね。

こちらでも、自分の課題に取り組み中♪

 

教室の様子^^それぞれの場所で、それぞれの課題に取り組み中です。

 

高学年のクラスも、同様に課題に取り組み中でした!

 

テーマの壁がありました^^学びがたくさんシェアされてる!!!

配慮が必要な子の机に貼られているカード。

低学年の教室

低学年の教室でも、多重知性理論の授業はあるそうです^^

 

自分でやることを表明するホワイトボード。本当にどの学校にもありますね。

 

言葉を概念と一緒に覚える。どの学年にいっても、こういう視覚教材を目にします。

 

一週間のスケジュールがポイントだけルーレット

曜日ごとに色分けされていたり、先生の顔写真が張られていたり^^
一日の流れも、わかりやすいカードで。

オランダのどこの学校にいっても、このシステムはありますね。

授業の様子は見れなかったですが、クラスの様子だけ見せていただきました。

それぞれの多重知性論教育・VierKeerWijzerのテーマの壁。

私たちから学びを取り上げないで!!

ある時、先生が冗談で子どもたちにこういったそうです。
多重知性理論の教育ができなくなるかもしれない・・・。

子どもたちは、とても驚いて、そしてこう答えたそうです。

「私たちは、この方法で学びたい!
この学びを私たちから取り上げないでほしい!!!」

もし取り上げられてしまうなら、私たちが、直接偉い人に手紙を書く!!

「私たちは、この方法で学びたい!
この学びを私たちから取り上げないでほしい!!!」

この言葉が全てを物語ってる・・そう感じました。

自分たちの学校、学びがとても好きで、
学びは自分たちのもので・・・

そういう「主体は自分にある」ということが、オランダの子どもたちは
しっかり育まれているんだろうなとも、感じました。

先生方との対話にて

決められたカリキュラム、決められた方法での学習がメインの日本の学校。

「日本の子どもたちは、
いつ自分に合わないものが何かって、わかるんですか?」

オランダの教育で育った人から飛んできた、問い。

自分で選ぶ
自分でやってみる
自分で確かめてみる
人と共有する
人との違いを感じる
他者を通じて自分を深める
物事の奥深さを知る

その原点に、学ぶ喜びがあり、
その原点に、学ぶ楽しさがある。

多重知性理論の学校の学びに触れていると、
学びの本質とはなんであるかを、思いだす時間になりました。

素敵なご縁と、貴重なお時間、ありがとうございました!