オランダの小学校から感じた「小学校という学びの空間」

オランダの教育現場へ視察に行って、
日本と大きく違いを感じたことの1つに「空間」と「居心地」があります。

日本の学校は、
授業中、自分の席に座って授業を受けて、
自分の席で勉強する。

移動教室で教室が変わることはあっても、
その部屋での席というのはある程度決められている。

運動場やグループワークなど際は、
離席しての活動は可能だけれど、
多くは「席に座って」が学習する。

それにふさわしい空間デザインになっているのが、
日本のスタンダードな空間づくりかと思います。

オランダの小学校という場所は、どんな空間になっているのか、
今日はご紹介していきますね。(中学校は、また別の機会にご紹介します^^)

いろんな場所で学ぶことができる

オランダの授業は、小学校から「自学習」の時間がたくさんあります。
先生のレクチャーの時間よりも、自学習の時間のほうが多いんじゃないでしょうか。

この自学習の時間は、先生が許可する範囲の中で、(範囲や先生が設定していました。)
自分が取り組みやすい場所や、集中できる場所、リラックスできる場所など・・
自分で学習場所を選んで、決めて学習している姿を見ました。

その学習場所というのは、本当に色々あるんですよね。

 

全員が同じ方向を向いて座るスタイル

子どもたちの席は決められていて、
先生の方を向いて座るという配置のクラスは多いです。

ワーキンググループスタイル

割と多かったのは、こういう島スタイル↓↓
(授業中です。)

教室がワークスペーススタイル

ひとつの空間の中に、いろんなスタイルの机といす、エリアがデザインされている教室です。
自学習のタイミングで、子どもたちは、自分たちで場所を決めて学習に取り組みます。

廊下もひとつの学び場

これは、廊下のワークスペース。
机といすがあり、ここで学習している子どもたちの姿。

廊下のワークスペースで、
先生が1対1でテスト中です。

廊下のワークスペースで行われていた、
秀才児教育の授業。

その他のスペース

教室の一角にある大きなクッションがあるコーナー。
ここで本を読むことができます。

個別指導専用の部屋もあります。
日本の通級指導室のような場所でもありました。

自分で選ぶことができる

オランダの子どもたちは、小学校という学び場の中で、
毎日毎日、自分が学ぶ場所を選ぶことができます。

先生が範囲を決めるので、選べない時間ももちろんありますが、
「さぁ、自分が今からどこで学習しようか」と
自分に問い、そして自分で決めて、実行することが許されています。

大人になってから学びの時間を持つと、
カフェであったり、図書館であったりと、
その時々の自分の気分や、学ぶ内容によって学ぶ場所を選んで取り組むことがあるかと思います。

自分が集中しやすい場所
自分がリラックスして取り組める場所

その場所というのは、実はひとそれぞれ違いがあります。

自分にとってどうなのか。

この感覚を確かめながら、何度も試行錯誤して過ごす時間は、
「まさに自分を知る時間」

そして、一番大事なことは、
「自分が安心してリラックスしているとき、集中力も学びも深まる」

その場所を、学校というひとつの空間の中でちゃんと持てるということは、
「一人一人が自分の感覚を大切にし、自分を大切にすること」を応援していることになるんだと、
オランダにいってみて感じたことでした。

子どもが自分の感覚を大切に、
安心して学べる場。

それが、学校だということを、思いだした時間でもありました。

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