Day 2|アムステルダムの小学校で見た ― イエナプランの学びと街のリアル

11月3日(月)。

午前は、イエナプラン教育を取り入れる小学校を訪問しました。
午後はアムステルダム旧市街を歩き、街の歴史や社会政策について学びました。

学校説明 ― 生活と学びが溶け合うイエナプランの世界

最初に伺ったのは、学校が大切にしている教育観です。
イエナプランでは「日常生活の中で学ぶ」ことを重視しています。

イエナプラン教育は、学校を「社会の小さな縮図」ととらえます。
遊び・学び・対話・お祝いの4つを軸に、子どもが自分のペースで成長していく教育です。
教科の積み上げだけではなく、人として育つ力を大切にしています。

4つの活動は時間割に自然に流れ込み、生活と学びが滑らかにつながる空間がつくられていました。

学校見学 ― 主体性と安心が育つ日常

校内には、子どもが自分で選べる環境が整っていました。
遊びのコーナー、学びのスペース、対話のテーブル。
どれもが日常の風景として教室に存在していました。

印象的だったのは、週に一度のクラス会議です。
子どもたちが意見を出し、ルールを決めています。
“自分たちで決めたから大切にする”という姿勢がよく伝わりました。

午後のフィールドワーク ― “学びの背景”としてのアムステルダム

午後は旧市街を歩きました。
運河沿いの暮らしや街の空気に触れ、文化や歴史の重なりを感じました。

● 飾り窓エリア(De Wallen)

この地区では、オランダの法律や歴史的背景を説明していただきました。
安全対策や労働環境の整備など、行政の取り組みも学べました。
観光地としての側面と、地域が抱える課題が共存している場所でした。

学校で見た「生活と学びの調和」が、この街にも静かに息づいていました。

一日を終えて ― 教育はその社会を映し出す

今日の視察では、学校という小さな社会と、街にある歴史や制度の背景をあわせて見ることができました。
子どもたちの姿と街の空気を重ねると、教育が社会の価値観と深く結びついていることがよくわかります。

なぜこの学びが生まれるのか。
その理由を立体的に理解できた一日でした。

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