今年は、先生や学年、クラスとのミスマッチが大きくて、
学校に行っても、学級活動や学習活動に参加することが難しかった次男。
1日6時間。
ほっとルームでひとりきりということが
どうにもこうにも解決できなかったので。
(学校に何度も相談してきましたが、先生不足&学習は教室でのみ認められるという
学校の方針)
2学期、
週に一度だけ、私が終日時間をあけられる日に、
ホームスクーリングを提案して、スタートしました。
学びたいという気持ちが、
このまま、また2学期もおきざりになってしますことは、
どうなんだろうと思ったのと。
ほっとルームの存在があったとしても、
毎日学校に行くということは、ストレスになってしまっていたのが見えていたので。
週に一度、リセットをしながら自分を取り戻しつつ、
何かしらの学ぶ機会を作って言えればと思って、実施しました。
8月29日から12月12日まで。
週に一度(開催なしの週もあり)、計12回実施しました。
やってみてどうだったか、振り返ってみたいと思います。
やり方にこだわないことが機能した
やることが出てこない日は、こちらで準備したテーマカードでやりたいことを探し。
やることが出てきた日は、テーマカードは使わずに実施。
多重知性理論の質問カードを見て選ぶ日があったり。
最初は、いくつかの方法を体験してみて。
ホームスクールに慣れてきたら、その時時の自分の状態で、
自分なりに計画を立てる方法を見つけることができた。
学びを深めるために、方法はあくまで手段。
手段に良し悪しはないなぁと、あらためて感じた。
興味から学びを広げていく
続けていくと、興味の方向性がいくつも出てきて、面白かったです。
次男の場合は、「卓球」「料理」「工作」に、興味が伸びていくことが多かったように思います。
「料理」は、最後は継続して、ずっとやりたいことにあがっていたので、そこから繋がる学びを大切にしました。
・時間の逆算(何時に完成させたいから、何時にスタートするか)
・レシピの検索
・レシピの確認
・材料のチェックと買い物メモ作り
・予算の計算(できるときは)
・買い出し
・計量
・レシピを見ながら調理
1つの料理をつくるのに、いくつものプロセスがあり、
その1つ1つが、算数や国語、理科、社会、英語、情報と、あらゆる教科とつながってくれているので、
料理体験をしながら、各教科と繋いで学習ができました。
料理は、本当に、基礎学習ちりばめれているので、万能!!!
それだけ、基礎学習で習うことは、わたしたちの生活につながっているということなんですよね♪
得意だけを伸ばさないを実践
オランダの教育現場に視察に行ったとき、
「子どもの得意だけをいかに伸ばさないか」という話について対話しました。
基礎学習の分野に関しては、得意だけ伸ばすことは、
いずれ子どもにとって、力を奪うことに繋がるという話をしてくださったのですね。
基礎学習の部分は、各分野それぞれ重なり合っている部分があるので、
学年が低い間影響はあまりないかもしれないけれど、
学年があがり学習が難しくなってくると、得意な教科が伸び切らなくなってくる。
その原因は、苦手を苦手なままにさせてしまっていることだという話でした。
例えば国語が苦手だからやらなくていいよとしておくと、
文字の理解や、文法、言語理解が必要なタイミングが来たときに、
その影響で、他の教科の理解につまづきが生まれてくる。
だから、得意だけ伸ばすというのは、しない。
ただし、得意が伸びることを止めたり、邪魔したりするわけじゃない。
得意な強化や分野が伸びる力にひっぱってもらって、苦手な教科や分野が理解できるように
子どもたちをサポートする。
というのが、オランダの学校の先生の話でした。
今回、ホームスクーリングをしながら、あのときのオランダの先生との対話が、
思い出されました。
その子の得意や、興味、好きの力にひっぱってもらって、
苦手や興味ない、嫌いな学習のサポートをする。
教科横断型の学習や、
やり方にたくさんの選択肢があることが、
実践の鍵だなぁと思いました。
多重関係が持つリスク
子どもと、母親という親子関係が本来の関係なのに、
ホームスクーリングの時は、その関係では進められません。
親子という関係はベースにありつつも、学習者とサポーターというような関係になるからです。
このあたりの関係の違いを、はじめに説明し、話し合ってからスタートしているので、
大きな問題は起きませんでしたが。
それでも、感情のコントロールができなくなったり、
しんどくなったりすると、「母」に対してのコミュニケーションを求めてきました。
小さなことですが、大きなことに繋がるので、多重関係のリスクはやはりあるなぁと思っています。
ホームスクーリングは、できないわけじゃないけれど
多重関係を持つことは、リスクがある関係なので、やはりオススメできないと、
個人的には思っています。
多重関係で機能したり、結果を出している人たちもいるけれど、
よっぽどのことがない限りは、別の人にお願いするのがいいと思います。
重ねた関係の影響で、どちらかの関係で本来できることができなくなることも、あったりするので・・・
※多重関係
親子など、基本的な関係に重ねて、
先生と生徒や、カウンセラーとクライエント、コーチとプレイヤーなど、
他の関係を重ねて持つことをいいます。
あらためて感じたホームスクーリングのメリット
・子どもペースですすめられる
・体験や実生活と学びを繋ぐことができる
・自分のレベルの学習ができる
・自分で計画を立てることができる
・自分のペースで学びを広げ、深めることができる
・学ぶこと以外のことに、エネルギを削がれることがない
ホー厶スクーリングのデメリット
・多重関係になるので、気をつけないと、親子の間に問題が起きる
・内容にもよるが、お金がかかる
・義務教育の間は、管理責任が伴うので、親の時間がとられる
・学校にいかなくてもいいのでは?と子どもが思う可能性が出てくる
・コンフォートゾーンの中だけの活動になるリスクがある
・親のサポート次第で、子どもの活動範囲や、人間関係に制限がかかる
・学校の友だちといっしょに学んだり、学習する機会が得られない
ホームスクーリングをしたことで出た変化
・自分でやりたいことをやり切る体験の積み重ねで、自己基盤が強化された
・同じテーマを何度も続けたので、「できなかったことも、できるようになる」体験をたくさん得れた
・失敗したと思っても、最後までやってみたら、失敗じゃなくなった体験が何度もできた(料理にて)
・感情を乗り越えて、やり遂げる体験が、乗り越える力につながった
・ホームスクーリングで楽しかったことを通級で話したら、通級指導の時間にもできるようにしてくれた
・好きなことは、勉強につながっているという体験をしることができた
・自分がすきな勉強の仕方、嫌いなやり方、楽なやり方など、自分が楽しく学ぶやり方のヒントを見つけた
気づいたことを学びに変えて、また3学期以降どうしていくか考えていこうと思います。