【オランダ視察編】美術重視の小学校/2歳半就学準備クラス(2015年9月7日AM)

視察日:2015年9月7日(月)AM
視察先: Elout視察(美術重視のカトリック系の小学校)/2歳半就学準備クラス

【オランダ視察編】美術重視のカトリック系の小学校(2015年9月7日)①

小学校の視察が終わるタイミングで、
私が森のようちえんをやっていると話をしたら、
ちょうど2歳半からのクラスがあるからを視察させていただきました!

オランダの子どもたちは4歳を過ぎると学校に入り、
義務教育がスタートするのですが・・・

2歳半から就学準備クラスもあります。
2歳半のクラスのレポは、こちらにまとめてみました!

スナックタイム

ちょうど伺ったタイミングはスナックタイム。
2つのグループにわかれて、とても静かに食べていました。
(オランダは食事中は静かにするという文化があるそうです。)

絵本タイム

スナックタイムの後は、絵本の時間でした。
先生が赤いラグマットの上に絵本の箱を置くと、子どもたちが集まってくる!!!!

ここで読むのよ!と言わなくても、子どもたちはラグの上で読んでいる・・・(絶句)

入ったばかりで落ち着きがない&私たちが来たことでテンションが上がってしまった男の子。
先生には、本当に申し訳ない気持ちいっぱいだったですが・・・
彼のおかげで、オランダの先生の在り方と実践を目の当たりにすることになりました!

絵本タイムなのに、走り回っていた男の子。
先生は「一切本を読みなさい!」とか「絵本の時間だよ!」「走らない!」とは言いません。

○○くんは、何が好きなのかな?
絵本を持ちながら、あ、動物がたくさんいる?
この動物は、何だろう?知ってる?
ここに、○○君の好きな動物いるかな?

で、こうなりました↓

「本が読めたね」
絵本の時間が終わるタイミングで、先生が男の子のそう声をかけて、
またまた絶句!!!!

教室のデザインはかわらない

2歳半のクラスも、小学校のデザインと全く同じようにデザインされていました。

違いがあるとしたら、2歳半の子が理解できるように視覚ツールが創られていることと、

自分で選べる遊びの選択肢が「3つ」ってことぐらい。
2歳半のクラスは、3つの中から1つ選ぶということを練習するそうです。

おもちゃや道具箱には、写真と言葉が貼られていました。

言われなくても、聞かなくても、自分で判断して行動できるデザイン!!

グループ活動の時間

「座って、静かにしてからスタートする」というのが、おそらく教育目標?にあったようで、
先生が「静かにすること」と「座ること」を子どもたちと一緒に取り組んでいました。

・大きな声と小さな声を交互に出してみて
・大きな声の隣の人は小さな声、みたいな感じで、一人ずつやっていく

そんなこんなをやっている中、入ったばっかりの彼はというと・・・・ど真ん中に立ってます(笑)
彼以外、無事達成!そして・・・・

ここから、先生の奮闘が始まりました^^
ぬいぐるみを持ってきて、席に置かせてみたり。
どの席がいいか選んでみたり。
いろんなアイディアで「座った」が体験できるように、奮闘!という言葉がぴったりというくらい、
先生が色々やってみる!!!

そうだ!一緒に踊りましょう~~みんなは見ててね~と、
先生は彼の手をとって、ゆら~ゆら~と一緒にダンスし、
「おっとっとー、おっとっとー」とふらりふらりぐらぐらして。

彼が椅子にどすん(椅子に彼のお知りが着地!!!)

「はい、座れたわね。さーはじめましょう」

そう言って、音楽を流してアクティビティーがスタート!!!

いや、本当に、絶句しました。

ちょうど、次男が2歳半。
自分の日々のコミュニケーションを振り返って、どれだけ言葉であれこれいっているのか。
彼のできた!を一緒に体験するなんて視点、どこにある?

「今のその子から、できる行動の先に、出来たを積み重ねる」

できないのは、子どものせいじゃない。
関わる大人が、その力をサポートできていないだけ。

衝撃的すぎで、言葉が出なかった。

そして、本当に、立ち会えたことを感謝しました。

体験するってすごいことだし、自分の世界ががらっと開けた瞬間でした。

行動をデザインしている!!!

子どもたちを言葉で言い聞かせたり、注意したり・・・
そういう場面にほとんど出会わなかった衝撃・・・

オランダの教室デザインや、先生たちの行動の多くが、

「人が「より良い行動」を取るように」というところから、
行動心理学や行動経済学に基づいて、リードしているんです。

・マットを引いたら、子どもたちが集まってくる
・行動を正すではなく、自然に行動を促す
・ふさわしい行動を体験させて、体験したらすぐにOKと認知させる

人間理解に基づいた教室運営に、心底びっくりしました!!!

子どもをどう動かすのかという視点になりがちだけど、違うんだよね。

子どもたちが、自然にそう動けるようにデザインできるところはデザインする。
それが結果的に、先生たちの助けにもなっている。

学ぶことが多すぎて、衝撃も多すぎて・・・
消化に時間がかかりそう。

そして、すごくたくさんのヒントがもらえた!
行動と環境をデザインするという視点を、日本でまずはシェアしたいな!

お母さんたち、きっと楽になる部分が出てくるはず!!!!

素敵なご縁と、貴重なお時間、ありがとうございました!

“【オランダ視察編】美術重視の小学校/2歳半就学準備クラス(2015年9月7日AM)” への1件の返信

コメントは受け付けていません。