感覚過敏は「気にしすぎ」ではなかった|現場感覚と研究がつながった講習レポ

感覚過敏は「気にしすぎ」ではなかった

昨日は、NPO法人ヴィータさん主催の
「発達障害 × 感覚過敏(鈍麻) 3回連続講座 〜多様な視点で感覚過敏(鈍麻)を理解する!〜」の第1回を受講してきました。

講師は、国立障害者リハビリテーションセンター研究所の井手正和先生。

かなり専門的な内容で、正直とても難しかった…!
でも、だからこそ、現場で感じていたことと研究がつながる感覚がたくさんありました。

今回の講習を、自分なりにかなりざっくり翻訳すると、

「感覚過敏は、“気にしすぎ”ではなく、脳の情報処理の違いとして実際に起きている」

という話だったんだと思います。

例えば、
普通の人なら「ちょっと気になるな」くらいの音でも、

感覚過敏のある人にとっては、
脳に“強い刺激”として入ってきている可能性がある。

だから、

  • 我慢が足りない
  • 気にしすぎ

ではなく、

本人は、本当にしんどい。

この視点は、自分の中でかなり大きかったです。

感覚過敏と感覚鈍麻は、両方あることが多い

そして今回、一番衝撃だったのが、

「感覚過敏と感覚鈍麻は、両方あることが多い」

という話。

これ、自分の中にはなかった視点でした。

音や光、人との距離感にはすごく敏感なのに、

  • 疲れに気づきにくい
  • 空腹に気づきにくい
  • 限界まで頑張ってしまう

みたいなことが、同時に起きることがある。

ああ、だからか…って、
現場の子どもたちの顔が、何人も浮かびました。

学校ではなんとか頑張っていて、
周りからは「普通に過ごせてるように見える」。

でも、帰った瞬間に動けなくなる子。

「大丈夫」と言いながら、
ある日ぷつっと糸が切れたみたいになる子。

そういう姿と、すごくつながる感じがありました。

刺激が強いほど、脳は学習しやすい

あと、講習の中でかなり考えさせられたのが、

「刺激が強いほど、脳は学習しやすい」

という話。

脳って、
“危険”だと感じたものほど、
強く記憶するらしいんです。

これ、学校現場を見ていると、本当に考えさせられる。

  • 教室の音
  • 突然の大きな声
  • 強い口調
  • 急な注意
  • みんなの前で恥をかくこと

もちろん、
先生方が悪意を持って関わっているわけじゃない。

むしろ、
一生懸命やっておられる先生方がほとんどです。

でも、
先生側から見ると「普通の指導」でも、

子どもの側では、
“恐怖”や“痛み”として刻まれていることがある。

この、子どもの感覚と、
大人側の感覚のズレ。

思っている以上に大きいのかもしれないな…と、
かなり考えさせられました。

安心も、脳は学習していく

そして逆に、
希望だなと思った話もありました。

脳は、“危険”だけでなく、
“安心”も学習していく。

  • この先生は怒鳴らない
  • この場所は安全
  • この人は急に否定しない
  • ここなら少し休める

そんな経験が積み重なることで、
脳が少しずつ「ここは安全」と再学習していける可能性がある。

ここは、
支援や居場所づくりに関わる人間として、とても大切にしたい視点だなと思いました。

そして同時に、
感覚の過敏さを持っている次男のことも、たくさん浮かびました。

なんとなく、
「こういう感じなんだろうな」
と思っていたことに、

少し科学的な理解が重なった感じ。

もちろん、全部わかったわけじゃない。

でも、

「その人が、どう感じたのか」

を置き去りにしないことは、
すごく大事なんだろうなと思います。

私は普段、
学校との連携や、学校外の居場所づくり、保護者支援などをしていますが、

今回の学びは、
自分の活動ともかなりつながる内容でした。

「問題行動」や「困った子」として見るのではなく、

“その子なりの感覚や世界の中で、一生懸命生きている”

という視点を、
もっと社会の中で共有していけたらと思います。

まだ、自分の中でも整理しきれていない部分はたくさんあるけれど、

現場で感じていたことを、
感覚や脳の視点から理解し直す、
とても大きな時間でした。


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